2009/10/26

古畑任三郎オープニングのCGタイトルを担当した岩下みどりさん

▼古畑任三郎vsホリエモン



題材ではなくオープニングのCGを作った人、凄いクリエイティブですよね。



古畑任三郎(Wikipedia)

■スタッフ
CGタイトル:岩下みどり、TECICO

コレクションthe古畑任三郎(フジテレビ)

岩下みどり
古畑任三郎のオープニングを飾るタイトルバックのCGには、本間勇輔氏の手になる音楽と同様、古畑任三郎のドラマとしてのコンセプトが凝縮されているといっても過言ではない。そのタイトルバックCGの制作をシリーズ1から担当している岩下みどりさん。



現在、ケネックジャパン株式会社で映像の企画・アートディレクションなどを手掛ける岩下みどりさんが、最初に古畑任三郎のタイトルバックを手掛けたのは、まだフジテレビのCGセンターに在籍中のこと。



最初の古畑シリーズで岩下さんがタイトルバックを担当することになったとき、星護監督からは「こういう感じでやりたい」と、「めまい」「ダイヤルMを廻せ!」「北北西に進路を取れ」といったヒッチコックのビデオを渡された。一方、プロデュースを担当する関口静夫氏からは、当時トレンディドラマが全盛で刑事モノが少なくなっていた時期だったこともあって、こういう企画をやるからにはあえて70年代の刑事コロンボとか刑事コジャックといった癖のある刑事キャラクターの雰囲気も狙ってみたいという希望も出された。



岩下さんによれば、幾何学的でシンプルなタイトルバックに仕上がっているのは、ヒッチコックのシリーズを参考にしたものだという。「古畑は推理モノなので、推理というイメージを演出するため、パズルで構成するのはどうかということになったんです。推理はパズルだという考えで作ったので、シリーズ1では、直線と升目がデザインのメインになりました」



また、写真のコラージュを取り入れたのは、コロンボやコジャックにはタイトルバックと呼べるほどのものではないが、写真のコラージュが使われていたからのようだ。  色は、黒、白、赤に限定。「推理小説とはなんだ、というロジックがデザインのベースになっています。犯罪モノだから「白黒」という色があり、毎回殺人事件が起こるので、それに「赤」を加えてみたんです」



シリーズ2では、シリーズ1での認知度もあったので、推理モノ、赤白黒という路線はそのままに、古畑というキャラクターを立体的で存在感のあるものにするため、線を立体化したり、画面の動きに3次元的な動きを取り入れてある。「追い詰めるとか的を絞るというイメージ、つまり犯人をターゲットにし、真相を求めていくのが刑事の仕事だ、という方向で全体をまとめたんです」



シリーズ3に先立って作られた「vs. SMAP」スペシャルではついに立体キューブのロゴも登場。その結果、完全に3次元空間で展開するか、もしくは原点に戻って平面でやるかの選択を迫られることになったのが今回のシリーズ3。



そして、原点に戻ることになった。演じる田村正和さんとは独立した古畑任三郎というキャラクターがずっと視聴者の胸に残るよう、原点に帰ってもっと抽象的にとというアプローチの結果が、今回のタイトルバックに見られるシルエットの多用だ。写真は半分くらいに減り、横顔とかポーズのシルエットが使われている。


ディック・トレイシー
ディック・トレイシー(ウォーレン・ベイティ)#Amazon



岩下さんは言う。「ディック・トレイシーの横顔マークとかヒッチコックの顔みたいに、古畑をキャラクターにし、そのシルエットが古畑というイメージで残っていくようにすること、そして「推理=ロジックゲーム」という捉え方でクロスワードパズルが今回のモチーフなんです」  結果、シリーズ3は縦横の線だけで構成され、より抽象的な表現になっている。 「流行りの表紙ではなく、何度見ても斬新さはないけれど、20年前にもあったかもしれないし、10年後にもあるかもしれない、古くも新しくもないものを河野監督と目指したんです」



そう語る岩下さんは、もともとはグラフィックデザインの出身。平面での構成が好きだったとか。「古畑のタイトルバックは、1コマ1コマを見ても、グラフィックデザインとして成立しています。シリーズ2とかは展開で見せている部分もあるので、コマで見ると中途半端な印象になってしまう部分もありますが」



岩下みどりさんが手掛けたタイトルバックの制作環境は、シリーズ1ではシリコングラフィックス社(SGI)のTDI Explorerというソフトが使われ、写真はMacのPhotoshopで処理されている。出来上がった素材を編集作業で合成したのである。シリーズ2 ではCGシステム上でカット単位で全素材をコンポジットし、編集で音に合わせてそれぞれのカットをつなぐという異なる手法が取られ、さらに「vs. SMAP」スペシャルでは「Fire」という3次元データを扱えるソフトで、テロップ、写真などの素材を編集。シリーズ3では、すべての編集がSGI上の Adobe AfterEffects 4で行われた。一部の素材はPhotoshopやIllustratorでも制作・加工されている。



古畑任三郎 オープニング 岩下みどり 絵コンテ



岩下さんの仕事範囲は、企画、絵コンテ作りに始まり、編集・最終的な仕上げのアートディレクションまでと広範囲に及ぶもの。



古畑任三郎 オープニング 岩下みどり 絵コンテ




今回の取材では、これまでのタイトルバックCGのベースとなっている実際の絵コンテ(一部)を特別に貸し出していただいたので、ぜひご覧いただきたい。

ケネックジャパン(Wikipedia)


事業内容は、放送局のCI、テレビ番組のブロード・キャストデザインをCG・アニメ・タイトルのロゴなどの手法を用いてイメージを制作として手がける。



■所属スタッフ
岩下みどり




■主な作品
・めちゃ×2イケてるッ!(フジテレビ、CG)
・世にも奇妙な物語(フジテレビ、CG【第3期のみ】 ※現在も使用されている)
・古畑任三郎(フジテレビ、CG)
など



企業サイトには「朝ズバ」や「あいのり」のタイトルロゴもケネックの仕事なのか。






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